【アパレル】セット率を上げるには・セット売りのコツは試着中に商品を持って行く

アパレル接客販売で上司から指示が入るセット率について。
このセット率を上げるのが結構難しく、特に高価格帯であればそうそう簡単には売れないもの。
しかし、お客様が試着した際はセット率を上げるチャンスです。
ではなぜセット率を上げるチャンスなのか?
具体的に解説していきますね。
試着中に商品を持っていくことにより、セット率アップに繋がります

冒頭での店長が発言した通りに、試着中に商品を持っていくことによりセット率アップに繋がります。
例えば、お客様がチュニックを着用していたとします。
そのチュニックに合う商品を持っていくことにより、
と、コーディネート提案を行うことにより、一緒に購入してくれる確率が高まるのです。
ファッションに非常に関心がある方は別ですが、
・ファッションにそこそこ知識も関心もある
お客様であれば、販売員がおすすめする商品を持って行くと、
と思って購入してくれるのです。
そして、
・ファッションにそこそこ知識も関心もある
といったお客様は、結構な割合でいらっしゃいます。
そういったお客様に、今試着中の商品に似合う商品を持っていくことにより、もう1点プラスで購入してくれるのです。
何でも良い訳ではありません。
コーディネートの組み合わせとして合う商品を持っていくのがベストです。
何なら
と言われる商品が理想です。
ではどういったものが良いのか?
さらに深堀りして解説していきます。
現在試着している異なる商品アイテムを持って行くこと

例えばワンピースを試着していて、デザイン違いのワンピースを持っていくのはタブーです。
なぜなら
・既に欲しいものの欲求を満たしているのに追加で持っていくのは、高確率で空振りする為
・「むしろこっちの商品も良いな」と悩んでしまい、悩み過ぎて最悪購入しないという思考に陥ってしまうから
といった理由があるからです。
今着ている商品とは別のアイテムを持っていくことが絶対条件です。
ただし、試着している商品が
・お客様が不満そうな表情を浮かべている
など、あらゆる理由でお客様に合っていない場合は
・異なるサイズの商品
を持って行くようにして下さい。
つまり、試着中は視診・問診・触診を行って、実際にサイズやデザインが合っているかどうかの確認をしてから、別ジャンルの商品を提供して下さい。
↓
視診・問診・触診を行う
↓
問題が無ければ別ジャンルの商品を紹介し、コーディネート提案(セット率アップに繋げる接客)を行う
といった流れを取るようにしましょう。
視診・問診・触診の具体的な解説は以下に記載してありますので、参考にしてみて下さいね。
コーディネートとして関連性の高いアイテムを以下に表したので、参考にしてみて下さい。
| 試着したアイテム | 持って行くべきアイテム | 季節やニーズに応じて持っていくべきアイテム |
| トップス (カットソー・ブラウス・ニット・Tシャツなど) |
・ボトムス、スカート | ・ブルゾン・ジャケット・コート(春秋冬) ・ベスト |
| ボトムス (ジーンズ・カジュアルパンツなど) |
・トップス | ・ブルゾン・ジャケット・コート(春秋冬) ・ベスト |
| ブルゾン、ジャケット、アウター | ・トップス ・ボトムス・スカート |
・バッグ ・シューズ ・アクセサリー |
| ワンピース | ・ブルゾン、ジャケット、コート(春秋冬) ・薄手の羽織り(春夏) ・ベスト(春夏秋) |
・アクセサリー ・シューズ ・バッグ ・ボトムス |
| スーツ、ジャケット(ビジネス用) | ・スラックス ・トップス ・シャツ |
・コート ・バッグ ・革靴(パンプス) ・小物(カフスやネクタイ等) |
| スラックス(ビジネス用) | ・スーツ、ジャケット ・トップス ・シャツ |
・コート ・バッグ ・革靴(パンプス) ・小物(カフスやネクタイ等) |
| シューズ | ・バッグ ・ボトムス、スカート |
|
| バッグ | ・シューズ ・アクセサリー、小物 |
※アクセサリーなどの小物類は除外
上記の商品を持っていくのがベストですが、
・年齢
・普段どういったファッションを着用するのか
といったことを事前に知っておく(ニーズを把握する)。
もしくは予測する必要があります。
それだけでなく販売員のコーディネート力も必要となるので、
の知識も必要になりますよ。
・ニーズを把握しきれていない
のであれば、まずは図に表した商品を持って行ってみて下さい。
空振りすることも多々ありますが、根気よく行うようにしましょう。
商品を持って行くタイミングは試着中です

お客様が試着して出て来た後に、似合うであろう商品を探して持って行くのはタブーです。
理由として、
・その間に服を脱いでしまう恐れがあり、コーディネートのイメージがしにくい
からです。
流れがスムーズではありません。
基本的にはお客様が試着中に持ってきて下さい。
試着している間に商品を持ってきて、お客様が試着室に出て来ている状態で用意しているのが理想です。
その為、商品を探す~試着室に持って行くのは30秒~1分までにして下さい。
探している時間が長いと、
・既に試着室から出てしまっている(放置させてしまっている)
可能性が高いからです。
また、試着室から声をかけても
という場合もあるので、避けるようにしましょう。
なお、中には
と、断るお客様も複数名いらっしゃいます。
そうなった場合は素直に諦めましょう。
商品は3点位持っていきましょう

似合うアイテムを1点だけではなく、3点位は持って行くのが良いです。
理由として
・気に入る商品が見つかりやすくなる分だけ、追加で購入する確率が高くなる
からです。
3点位であれば、
・ジャケット、トップス、ベストの別々のアイテム
でも可能です。
あくまで「位」なので、4点でも可ですよ。
ただし、あんまり点数を持ちすぎるのは
・持ってきた洋服がごちゃごちゃになってイメージが悪くなる
ので、程々にしましょう。
試着している商品よりも安い値段の商品を持って行くのがおすすめ

例えば1万円のトップスを着用していたとします。
そこで、1万円以下のボトムスを紹介(コーディネート提案を)したとしたら、
と思い、セット率が上がりやすくなります。
お客様も
という一定の金額が決まっており、その金額を大きく超えてしまうと購買意欲が失せてしまいがち。
今着用している商品よりも安いアイテムを試着中に紹介すると、
と思って、購入してくれやすくなるのです。
理想はセール品を持っていくこと。
もし、プロパーの商品を試着している時にセールアイテムを勧めると、予算範囲内で購入確率がより一層高まりますよ。
ただし、
・サイズが無い
・そもそもセール品が無い
のであれば、セール品・価格帯は気にせずに選びましょう。
厚かましくならず自然に行うように

といった厚かましい、押し売りのような発言は避けて下さい。
あくまでさらっと接客するようにしましょう。
といった、さり気ないコーディネート提案をするのが良いです。
ましてやお客様の反応が無い場合は、過度な商品説明やアピールはリスク大ですよ。
あくまでさらっと紹介するのが良いでしょう。
専門店は別デザインの商品を持って行く

例えば
・靴専門店
・ダウンジャケット専門店
・Tシャツ専門店
など、1種類のアイテムジャンルしかなく、コーディネート提案が難しいアパレルブランドであれば、別デザインの商品を紹介して下さい。
例として
・シンプルなネイビーの7cmヒール → 季節感のあるシューズ(例えば春夏ならジュート巻きのウェッジソール、秋冬ならウール生地のヒールなど)
・ミドル丈のシンプルなダウンコート → インナーダウンorファー付きのダウン
などなど、異なるデザインの商品を紹介しましょう。
ただし、シンプルなデザインの商品を購入予定なのに
・クロコ型押しの真っ赤なバッグ
・スタッズが入った装飾が激しいダウンジャケット
といった、明らかに系統が真逆な商品は超高確率で空振りします。
近すぎない、けど遠すぎない商品を紹介するようにしましょう。
まとめ
お客様が試着した際にその試着商品に合う商品を持って行くのは、セット率アップに繋がります。
そして、試着している商品に合うアイテムに関しては
・なるべく値段が手ごろなアイテムを持っていく
・複数点(3点ほど)持っていく
・30秒~1分以内に持っていく
ようにしましょう。
面倒に感じるかも知れませんが、その面倒を行えることによって月間のセット率の数字が上がるようになります。
特に混雑していない時こそ、一生懸命やるようにして下さいね。
まぁ好みあるからあんまり買わないかも





